子供の矯正の噂:「ひらの矯正歯科」ブログ

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子供の矯正の噂

 最近カウンセリング時によくお聞きすることですが
全ての歯が永久歯にはえ変わってから矯正を始めた方が良いという
「噂」があるそうです。 はえ変わってからでは、遅いのです。

では、何歳から矯正治療を始めた方がよいのでしょうか?

 日本矯正歯科学会で発表されていたデータを元にお話しますと
1970年代頃の矯正歯科の現状は、抜歯治療がメインでした。
いわゆる永久歯を抜歯して矯正することです。
その後、治療や装置の進歩などで、1990年代頃から混合歯列期(乳歯と永久歯が混じった時期の矯正)に小児矯正を行うことにより、永久歯を抜かない矯正治療が増加しました。

 小児期ですと顎の成長期にあたります。
着脱式装置を使用することによって顎の成長を促進し、永久歯のスペースを確保することが出来ます。
この方法は、はえかわりが終わってしまってからでは、効果が薄くなってしまいます。

 それは、「はえかわりが終わる」=「顎の成長がほとんどない」=「顎が広がらない」=「永久歯の抜歯が必要になる」ということです。

 もちろん永久歯を抜いて治療をすることは、悪い治療法方ではありません。しかし抜かないで治せる可能性があれば、なるべく抜かない様にしてあげるのが良いと思います。
私も自分の子供でしたら、そうしてあげたいと考えます。
 
 とはいいましても、全ての方が小児矯正により非抜歯治療(永久歯を抜かない)に出来るわけではありません。
永久歯が大きく、顎が小さすぎるケースの場合、装置に開始しても抜歯治療にならざるを得ないことも、もちろんあります。

 小児矯正を行っても約30%の方は、抜歯治療になるという学会のデータがありますが、
もし小児矯正を行わなければ、抜歯の可能性は、それ以上になります。
90%以上の抜歯確率の患者さんが30%まで引き下げることを考えると、子供の矯正、小児矯正は、とても価値のある治療だと思います。
 
 日本矯正歯科学会では、7歳で矯正治療専門医のチェックを推奨しています。
7歳を過ぎても十分に間に合いますので、まず歯並びや、はえかわりが気になった時点で矯正治療専門医に相談に行くのが、ベストです。
 
では、夏休みも残り少なくなってきましたが、良い夏休みをお過ごし下さい!

横浜市瀬谷区:ひらの矯正歯科