ブラックトライアングル:「ひらの矯正歯科」ブログ

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ブラックトライアングル

ブラックトライアングルという言葉を聞いたことがあますか?
今回は矯正治療を受けられた患者さんがよく心配される
ブラックトライアングルについて書いてみます。

ブラックトライアングルとは、歯と歯の間に出来る三角形の隙間のことで、
よく上下の前歯の歯と歯茎の間に逆三角形の黒い影のように見える隙間を指します。

このブラックトライアングルの多くは、
永久歯列である大人の患者さんに見られる現象で、
歯がきれいに並んだのに歯の根元に
隙間が出てきてしまうというものです。

ブラックトライアングルは、「歯のもともとの形」、
「初診時の歯茎の腫れ具合」、「歯を支えている骨の量」によって、
その表れやすさが決まります。

人間の歯は、もともと真四角ではなく、逆三角形をしております。
よって逆三角形を綺麗に整列させると、
物理的に自然と歯の上の部分(三角形の底辺)は、くっつきますが
歯茎寄り(三角形の頂点)に隙間として見えることがあります。

人により歯の形は異なるので、この逆三角形の度合いが少なく
歯の形態が四角形に近い場合、
歯の上の部分も歯の下の歯茎寄りの部分も隣の歯と接近し易くなるため、
この場合、ブラックトライアングルは出来にくくなります。

また、もともと歯茎が腫れているという場合は、
もともとブラックトライアングルの部分に腫れた
歯茎が入っており矯正治療後に歯磨きがしやすくなることによって
歯茎が引き締まることにより本来あったブラックトライアングルが
表れてくる可能性もあります。

また、矯正治療をしていない方でも歯列が綺麗な方でも、
もともとブラックトライアングルが出来ている方も
多くいらっしゃいますので、ブラックトライアングル自体は
特別悪いものではありません。

もともとの歯の形態に大きく左右されますので、
「この治療方法をすればブラックトライアングルは絶対に出来ない!!」
という矯正治療の方法はありません。

しかし見た目の問題で歯列矯正を受けた場合は
気になってしまうのも理解できます。

10代、20代で矯正治療を終えたときは
特にブラックトライアングルが出ていなかったのに、
30代、40代になるにつれて歯茎が後退し、
加齢変化によって少しずつブラックトライアングルが進行する場合もあります。
逆三角形は、下の方が頂点に近づき細くなるからです。

このブラックトライアングルを放っておいても
健康上問題があるわけではありません。
どうしても気になる場合は歯と歯の間を削って、逆三角形をなるべく
四角形に近づけることにより隙間は、ある程度、減らすこともできます。

また、前述しました様に逆三角形は、下の方が頂点に近づき細くなるので
そのため日々のブラッシングで歯茎の状態を健康に保ち歯槽膿漏
によって歯茎の後退を防ぐことも、とても大切となります。

矯正治療は、出っ歯、受け口など
わかりやすい症状を単に治すという視点だけでなく、
歯茎の状態なども含めた診断をしたうえで
矯正治療を開始することもとても大切になります。

ひらの矯正歯科