それぞれの歯の役割 / 前歯編:「ひらの矯正歯科」ブログ

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それぞれの歯の役割 / 前歯編

今回は基本に戻り、歯の種類と役割を書いていこうと思います。

基本的に28本(親知らずを入れると32本)の各歯の役割がしっかりと整って、
噛み合わせ、咀嚼機能が正常になります。

それぞれの役割の大切さを理解することで、
歯並びを綺麗にし、齲蝕(虫歯)、
歯周病リスクを減らしていくことの意味がよりわかってきます。

今回は前歯に注目してみましょう。

■前歯の役割

前歯は上下4本ずつあります。
歯科用語でいうと「ぜんし」と読みます。

一番前の歯を中切歯(ちゅうせっし)、
二番目の歯を側切歯(そくせっし)と呼んでいます。
前歯は、食べ物を噛み切る為に使われます。

この前歯は見た目に最も影響を与えるため、
前歯に不正咬合があるということで矯正治療に来られる方が多くいらっしゃいます。

・前歯における主な不正咬合

① 叢生:デコボコ、乱ぐい歯とも呼ばれる不正咬合で、見た目に大きく影響します。
最も身近な不正咬合の一つになります。

しかし、叢生は見た目の問題だけでなく、
歯ブラシが届きづらい為、齲蝕、歯周病リスクが格段に上がってしまします。

②  正中離開:真ん中の2本の歯と歯の間に隙間が出来ている状態です。
笑った際に結構目立つため、審美的にも問題が生じます。

正中離開の原因は以前に書きましたが、
実は過剰埋伏歯というレントゲンなどで検査しないと
わからないケースもあるので注意が必要です。

③ オープンバイト:開口(かいこう)とも呼ばれる不正咬合です。
他の症状もそうですが、オープンバイトは特に発音などの問題も生じます。

特に英語の「th」の発音はなかなか難しくなってしまうため、
最近は留学前や海外転勤前に矯正治療で治す患者さんが増えてきています。
また、口腔内は乾燥しがちなため、唾液による自浄効果が低く、
齲蝕リスクがやはりあります。

ほかにも上顎前突(出っ歯)、下顎前突(反対咬合、受け口)なども
前歯に問題が生じている不正咬合はたくさんあります。
こういった不正咬合は噛み合わせ全体から問題が起きている場合が多く、
前歯だけの歯列矯正というわけにはいきません。

前歯は見た目に意識がいきがちですが、
実は前歯で食べ物を噛んでいるときは、奥歯は浮いている状態になります。
万が一奥歯が浮いていない場合は、想像以上の奥歯への負担が生じてしまいます。
奥歯とのバランスなども考えて実は機能的にもとても大切な役割があるのが前歯なのです。