その他:「ひらの矯正歯科」ブログ

045-366-0044

診療時間 / 10:00~12:00・14:00~19:00
休診日 / 月曜・木曜・日曜(第2・第4)・祝日

マスク酸欠とは

今回はあまり意識していない人も多いかもしれませんが、

マスク酸欠というテーマでお話していきたいと思います。

 

新型コロナウイルスが蔓延してから、日常的にマスクをする生活にも慣れてきているのではないかと思います。そんな中、マスク酸欠という事を言葉にしましたので少し掘り下げてみたいなと思います。

 

ウイルスや花粉など、さまざまな要因から身を守るためのマスクですが、呼吸にとっては障害となってしまう場合があります。単純に呼吸がしにくいというだけでなく、マスク中に自分が吐いた息が溜まり、その空気を再び吸うことになります。その結果として、二酸化炭素を多く含んだ空気が体内に普段以上に流入してくることになります。

 

また、コロナ禍のストレスで自律神経のバランスが乱れると、交感神経が優位になります。交感神経が優位になると興奮状態と同様に、呼吸の間隔が短くなります。呼吸の感覚が短いという事は1回の呼吸が浅くなり、結果として酸欠の状態に陥りやすくなります。

 

では、マスク酸欠になるとどの様な症状が出るのかについても見ていきたいと思います。

 

・片頭痛や肩こり

 

二酸化炭素は脳の血管を拡張させる作用があり、酸欠の状態が長く続くと脳血管の周囲にあり触覚や痛覚を脳に伝える三叉(さんさ)神経が刺激されます。その刺激によって炎症を起こすことで慢性的な片頭痛の原因になってしまうことがあります。

また反対に、猫背などの悪い姿勢で長時間マスクを着けていると、胸部が圧迫されて呼吸が浅くなり、血液内の酸素濃度の低下など悪影響を及ぼします。そうすると、慢性的な肩こりなどが発症してしまう可能性もあります。

 

・不安やイライラが増幅

 

セロトニンという物質は、恐怖や怒りなどの感情をコントロールして精神を安定させる働きがある幸せホルモンと言われています。しかし、脳に酸素が行き渡らないとセロトニンの分泌が滞るといわれており、不安やイライラが増幅されてしまいます。

また、脳に酸素が行き渡らないと集中力や思考力の低下が懸念されますので、運転をするときなど危険作業に就いている人は特に注意が必要です。

 

この様に、様々な懸念点が挙げられます。ただ、私たち矯正歯科医からするとさらに別の問題もあるのではないかと思います。それは、マスク酸欠になって苦しくなると、ついつい鼻呼吸ではなく口呼吸になってしまうということです。きれいな歯並びを維持するためには、舌や唇の力によって正しい位置に保持するための力が必要になります。つまりマスクの下で口呼吸を続けていると歯並びの悪化が懸念されます。そのためいつも以上に鼻呼吸をするという事をしっかりと意識してほしいなと思います。

 

 

長いコロナ禍で、なかなかマスク生活に終わりが見えない状態ですが、マスクをしている間に矯正治療をしてしまおうという前向きに現状を捉えているという人も増えてきています。矯正専門医としてアドバイス出来ることなどもありますので、疑問に思っていることなどある方はいつでもお問い合わせいただけたらと思います。


一緒に働いて下さる歯科衛生士さんを募集しています。

2019年の診療も無事にスタート致しました。

 

「友達を紹介したのでよろしくね!」、

「家族を診て欲しいので紹介しました!」など

ありがたいことに昨年も患者さんから

多くの患者さんをご紹介頂きました。

 

この言葉をクリニックの1年の通信簿としてしっかりと受け止め

2019年も責任を持って診療にスタッフ一同あたっていきたいと思います。

 

これかも「患者さんが患者さんをご紹介下さるクリニック」を

目指してスタッフ一同、頑張ってまいります。

 

2019年もどうぞよろしくお願い致します。

 

 

さて、当院では歯科衛生士さんの求人を始めました。

 

6月より産休に入る歯科衛生士さんがいるためです。

 

非常勤での復帰も考えてくれているのですが、

常勤の歯科衛生士さんも必要ですので、是非お力をお貸し下さい。

https://www.hirano-kyousei.net/recruit-dh/

 

当院での歯科衛生士業務は、歯ブラシ指導、MFT(口腔筋機能療法)などです。

既存のスタッフも当初は、矯正歯科が全くの初心者からの方も多く、

矯正未経験者の方も歓迎です。もちろん経験者も歓迎です。

 

私は、クリニックがスタッフを大事に出来なければ、

スタッフが患者さんを大事に出来ないと思っております。

 

是非、当院で一緒に仕事をしましょう!

ご連絡お待ちしております。

 

 

ひらの矯正歯科

院長 平野 正芳

 

 


口臭と嚙み合わせ

今回は、矯正治療中の口臭に関して書いていきたいと思います。

 

口臭に関しては、自分自身でなかなか気づきづらいということもあり、

矯正治療中に限らず誰もが気にすることかもしれません。

 

矯正治療中における口臭の原因と対処法をみていきましょう。

 

 

■乾燥が原因の口臭と対策

 

口臭の一番の原因は口腔内の乾燥です。

口の中が乾燥すると、本来、唾液にある自浄効果が下がり、

虫歯菌をはじめ、細菌が増殖します。

 

矯正治療中にブラケットが歯に装着されることで、

口をしっかりと閉じづらくなり、口腔内が乾燥し、

口臭につながるというケースがあります。

 

乾燥による口臭は、マスクをすることである程度防ぐことができます。

最近では水分を含んだ保湿用マスクも売られているので、お勧めです。

また唇を閉じるのが非常に難しい段階では

閉口テープという唇を閉じるためのテープもあります。

寝るときに付けることで乾燥を防ぎます。

ひらの矯正歯科でも取り扱っております。

 

また唾液腺マッサージという方法もあります。

耳の下のあたりの耳下腺や、舌下腺などのツボをマッサージして、

唾液分泌を促す方法もあります。

 

■磨き残しが原因の口臭と対策

 

ブラケットやワイヤーと歯の間に磨き残しが生じてしまい、

口臭の原因になることもあります。

磨き残しは虫歯菌などの増殖につながり、

乾燥と同様口臭へとつながっていきます。

 

これに関しては、やはり日々のしっかりとしたブラッシングです。

専用の歯ブラシを使って、ブラケット周り、

ワイヤーと歯の間を念入りに磨くことが大切です。

矯正歯科医院ではたいていブラッシング指導を行っているので、

こまめに歯磨きを行ってください。

 

 

このように見てみると、矯正治療中だからということだけでなく、

通常の時も大切な話だということが分かります。

 

確かにブラケットを装着することで口臭につながることもありますが、

日々のケアは健康な歯を保つためにも必要なポイントです。

 

 

また、口臭を改善するために矯正治療を受けるということも

最後にお伝えしておきます。

 

オープンバイト(開口)や上顎前突(出っ歯)など、

口をそもそも閉じにくい不正咬合の方もいらっしゃいます。

矯正治療を受けることで、

口臭の根本原因の口腔内乾燥を防ぐことにつながります。

 

口腔内が乾燥している状態は上に書いた通り細菌の増殖につながります。

これは虫歯から歯周病へとつながるリスクをはらんでいます。

しっかりと状態を把握し、健康な歯を維持していっていただければと思います。


矯正治療前の検査について

矯正治療を行う前には必ず相談というステップと

検査というステップがあります。

 

 

■相談に関して

 

相談は患者さんの不正咬合に関して気になることや、

矯正歯科医院の治療方針などをお伝えするステップです。

患者さんからしてみて、気になることを明確にする一歩目といったところでしょうか。

 

多くの患者さんが不正咬合の状態と同じく気にされているのが、

痛み、治療期間、費用などです。

 

相談の段階では不正咬合の詳細が見えないため、

治療期間や費用に関して正確なお答えが難しいところでもあります。

 

 

■精密検査

 

治療を決断する前に行うのが精密検査で、

費用も発生してくる歯科医院がほとんどだと思います。

 

精密検査が必要な理由としては、患者さん個々の不正咬合の状態、原因が違うため、

それをしっかりと把握したうえで治療方針を話し合い、

治療開始していく必要があるためです。

レントゲンや場合によってはCTを使うこともありますが、

ここで通常の齲蝕(虫歯)治療と大きな差が出てきます。

 

通常の虫歯治療の場合は、虫歯になっている歯、

もしくはその周囲のレントゲンだけで現状を把握でき、

治療個所も虫歯になっている部分だけで済みます。

また保険の対象となるので、費用は抑えることが出来ます。

 

それに対して矯正治療の場合は、

例えば前歯だけ叢生(凸凹、乱杭歯)になっていたとしても、

奥歯の咬み合わせまでチェックする必要があります。

 

前歯の叢生の原因として、歯が綺麗に並ぶスペースがなく、

奥歯の位置を奥にずらすことでスペースを作ることもあります。

あるいは歯を外側に広げる治療を必要とすることもあります。

 

つまり、顎全体、歯列全体からの治療を必要とすることが

ほとんどということになります。

また保険対象外になるため、患者さんの負担が出てきてしまいます。

 

 

精密検査を行うことで、上下の咬み合わせを含めて明確にし、

不正咬合の原因を突き止めて初めて抜歯、非抜歯も明確になり、

治療期間、治療方針、そして治療費も明確になってきます。

実は歯を実際に動かしていく矯正治療自体の時間よりも、

初めの検査と診断が長く続く綺麗な歯並びを作るためにも、

とても大切なステップになります。