矯正歯科のお話:「ひらの矯正歯科」ブログ

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美容大国、韓国の矯正治療について

2022年の今年、10月5日から日本矯正歯科学会学術大会が大阪で開催されます。

今年の学術大会は、日韓ジョイントシンポジウムも開催される予定で韓国の先生方も多くいらっしゃると思われます。

そこで今回は美容大国とも言われている、韓国の矯正治療についてお話していきたいと思います。

 

韓国では整形治療が身近にあり、美意識がとても高いと言われています。

そしてこの美意識から、歯並びの改善や歯を白くするという事はとても大切だと考えられており、

デンタルIQ(歯に対する意識や知識)もアメリカと同様にとても高いと言えるのではないかと思います。

それと比べると、日本人はそこまでデンタルIQが高くなく、歯に対する執着がないように見られているようです。

 

また、韓国の食文化というのも、口腔ケアに対する意識に大きな影響を及ぼしているのではないかと考えられています。

と言うのも、韓国では料理にトウガラシやごま油など匂いが強く、色味がつきやすい香辛料などを多用します。

これらの香辛料は、歯の色素沈着や黄ばみになりやすいので、韓国では毎食直後に歯みがきをするというケアが一般的になっています。

自宅でのホワイトニングアイテムなどもいろいろ販売されており、口腔ケアに時間とお金をかけているという事も美容大国と言われる大きな要因かと思います。

 

さらに、日本では虫歯の治療は保険診療となりますが、韓国ではすべて自費診療となります。

虫歯1本治療するのに2万円~3万円かかることもあるため、虫歯にならないように日々予防ケアを欠かさないという違いもあるのではないでしょうか。

 

そんな口腔ケアの意識が高い韓国では、矯正治療はごく一般的に行われています。アメリカなどでもそうですが、

歯並びが悪い=自己管理が出来ておらず、だらしがないと捉えられてしまう面があるためです。

そのため、就職活動や婚活などで外見での偏見をなくすために、遅くても学生の頃に矯正治療を終えてしまうというのが当たり前になっていると聞いたことがあります。

 

また、韓国語の発音では、口を窄めたり、大きく開けたりと非常に口周りの筋肉を使用します。

大きな口を開けて発音する必要がある分、日本より歯並びに目が行ってしまうというのも事実ではないでしょうか。

 

とはいえ、日本でも少しずつ矯正治療の需要が高くなってきているのも実感しています。

マウスピース型矯正装置や舌側矯正装置など非常に目立ちにくい装置も出てきていますので、周りに気付かれにくい矯正治療が出来るようになってきました。

また、コロナ禍でマスク生活をしているうちに矯正治療をしてしまおうという考えから、治療の相談にお越しいただける方もとても増えています。

 

日本ではまだまだ矯正装置を見られるのが恥ずかしいという意識が残ってはいますが、

こういった様々なきっかけで少しずつ矯正治療が当たり前の世の中になれば、皆さんのお口の健康にとって非常に有意義な事ではないかと思います。

 

もし今お悩みの事や、こういう矯正治療がしたいという要望などがある場合は、一度相談に来ていただけたらと思います。

可能な限り要望を取り入れつつ、治療できるようしっかりと計画を立ててご説明するようにいたします。

ほうれい線と矯正治療

今回は、ほうれい線と矯正治療の関係についてお話していきたいと思います。

 

女性の患者さんからたまに、口元が前に出ているため、ほうれい線が気になるので何とかならないかというご相談を受けることがあります。

そもそもほうれい線とは、顔の小鼻の脇から口の端までに見られ、表情を変えたときなどに両側に伸びる長い溝というと分かりやすいのではないでしょうか。

ほうれい線というと大きなシワと捉えられがちですが、厳密に言うとシワではなく、顔の筋肉の境目そのものを指しています。

ではこのほうれい線が見えやすくなってしまう原因は何なのでしょうか。

 

 

・上顎前突(出っ歯)

 

先程お悩み相談で来られる方がいると書いた様に、上顎前突(出っ歯)の場合、口元が前の方に突出しているのが特徴で、頰骨(きょうこつ)の部分と比較して、歯の部分だけが前方へと突出します。そのため、上顎前突の人は、頰との境界線が目立ちやすくなり、ほうれい線が目立ってしまうという可能性があります。

また、上顎前突で歯が唇からはみ出して見えてしまうケースでは、前歯を隠そうと無理に上唇をかぶせるようなクセが出てしまうことがあります。

この様に日常的に鼻の下をのばす仕草をしているので、肌は伸縮を繰り返し、ほうれい線が目立ちやすくなってしまいます。

 

・口腔周囲筋の筋力低下

 

口腔周囲筋(お口の周りの筋肉)が弱い方は、口をしっかりと閉じることが出来ず、口呼吸を繰り返していることが多いです。そうすると歯が舌で押される力を唇で受け止まることが出来ないので上顎前突の症状が出てくることがあります。

上でも書いた様に、上顎前突だとほうれい線が目立ちやすくなるという事と併せて、口腔周囲筋が衰えてしまうと口周りのたるみにも繋がってしまい、よりほうれい線が目立ちやすくなります。

 

・栄養バランスの偏り

 

叢生(デコボコ、乱ぐい歯)や咬み合わせが悪い患者さんでは、食事の際にしっかりと食べ物を噛み砕くという能力が少し低下している可能性があります。

食べ物を細かく噛み砕けないという事は消化吸収にも悪影響を及ぼし、栄養バランスに偏りが生じてしまうこともあります。

栄養バランスが偏ると、肌の張りや弾力が失われやすくなりますので、ほうれい線や小ジワなどが目立ちやすくなる可能性があります。

 

 

この様に、ほうれい線と言っても様々な要因があり、それらがいくつも絡み合って目立ちやすくなってしまいます。

そのため、矯正治療を行えばほうれい線が目立たなくなるという保証は出来ませんが、可能性として現状より目立ちにくくなることはあります。

 

また、綺麗な歯並び・口元はとてもいい笑顔を手に入れることにも繋がってきますので、ほうれい線に限らず、お口のことでコンプレックスをお持ちの方は一度相談に来ていただくことをお勧めいたします。

現在の状況をしっかりと確認し、どの様な治療・可能性があるのかについてしっかり説明しますので、納得いく場合は治療を検討していただけたらと思います。

親知らずは必ず抜歯なのか?

今回は、親知らずについてお話していきたいと思います。

 

親知らずとは、大臼歯の中で最も後ろに位置する歯であり、第三大臼歯というのが正式名称です。親知らずは一番前の歯から数えて8番目にあり、永久歯の中で一番最後に生えてきます。永久歯は通常15歳前後で生え揃いますが、親知らずは個人差はありますが生える時期が10代後半から20代前半と遅いタイミングで生えてくるため、親に知られることなく生えてくる歯であることがその名前の由来だと言われています。

また、親知らずは上顎・下顎の左右2本ずつ、計4本ありますが、もともと親知らずの無い人や、4本未満の人など個人差があります。

親知らずの生えてくる場所が不足している、あるいは萌出方向が通常と異なるために、埋伏していたり、傾いて生えているという事もよくあります。

 

 

ではこの親知らずに関して、生えてきたら抜歯をするという認識の人もいるかと思いますが、その必要性についてみていきたいと思います。

 

結果から申し上げて、上下の歯がしっかりと噛み合っているなど、親知らずが生えていることに問題がない場合、無理に抜歯する必要はありません。

ただアジア人の歯列の幅は比較的狭い傾向にありますので、親知らずが悪影響を及ぼす場合などには抜歯を勧める可能性はあります。

具体的にどの様なケースがあるか見ていきます。

 

・歯並びに悪影響がでるケース

 

歯列弓の幅に全ての歯が並ぶためのスペースが無い場合、どこかの歯が押されて歯列からはみ出してしまいます。

叢生(デコボコ、乱ぐい歯)という症状ですが、この場合には抜歯を必要とすることがあります。

 

・虫歯などのリスクが高いケース

 

親知らずが変な向きに生えていたり、完全に生えていない場合、ブラッシングの行き届きにくい部位が出来てしまいます。

特に矯正中はその矯正装置が邪魔になり、磨き残しが発生しやすいため、注意が必要です。

 

・上下の親知らずがきちんと噛みあわないケース

 

上でも書いた様に、親知らずが変な向きに生えていたり、片側だけ生えていないという状態だと、しっかりと上下の歯がかみ合わないことがあります。

歯茎に歯が当たって痛みが出るなどのデメリットも考えられますので、抜歯を検討する理由になります。

 

 

この様に、親知らずの抜歯を考える理由にも様々あります。

一般歯科の観点から抜歯という判断を下すケースでも、矯正医から見たら他の歯の状態が悪い場合、そちらを抜歯して親知らずを活かす治療を行うこともあります。

矯正治療を検討している人や興味のある方などは、一度診断だけでも聞きに来ていただくことをお勧めします。

総合的に判断して、抜歯するかどうかの参考にしていただけたらと思います。

切端咬合とは

今回は、切端咬合(せったんこうごう)という症状についてお話していきたいと思います。

 

あまり聞いたことがない言葉かもしれませんが、切端咬合とは噛んだ時に上下の前歯の切端(歯の先端部分)がぴったりと合わさっている状態のことを指しています。

漫画などでたまに見られる咬合ですが、現実にその様になっている場合はあまりいい咬合状態ではありません。ではなぜ切端咬合が良くないのかを説明していきます。

 

 

◆切端咬合のデメリット

 

・上下の歯の咬耗

 

切端咬合は上下の歯がちょうどぴったり合わさるような噛み合わせなので、上下の歯が擦れて削れてしまうことがあります。虫歯などの疾患がないのに前歯が痛むことがあれば、もしかしたら切端咬合が原因かもしれません。

また、エナメル質が削れてしまった歯は虫歯になるリスクも上昇してしまいます。

 

・咀嚼機能の低下

 

上下の咬み合わせがズレていることから、奥歯で物をしっかり噛めないケースもあります。また、前歯で食べ物を噛み切る際にも過度な力が掛からない様にセーブする癖がつき、しっかりと噛み切れないという事も起こりえます。

 

・顎関節への負担

 

切端咬合などの不正咬合は、正しい歯並びでないために顎に負担がかかりやすくなります。歯並び自体がきれいな場合は、矯正治療などを検討する方が少なくなってしまいますので、知らず知らずのうちに顎関節への負担を積み重ねているという人もおられるかと思います。

 

・顔貌への影響

 

切端咬合で歯が咬耗してくると痛みや違和感から前歯を使わず、奥歯だけで物を食べようとしてしまうことがあります。

片顎ばかりで物を食べていると顔貌の左右のバランスが崩れて顔貌が鵜変わってしまうこともあります。

 

 

では切端咬合の治療法としてはどの様なものがあるのでしょうか。

軽度な症状であれば矯正治療で比較的早く改善が見込めるかと思います。ただ、下顎前突(しゃくれ、受け口)などの症状を併発している場合は、その根本原因も改善していく必要があるため、少し治療の期間としては長くなる可能性もあります。

いずれにしても矯正治療を専門に行っている歯科医院でのしっかりとした検査・診断を行ってみないと原因はわかりませんので、切端咬合になっているという方はお早めに相談にお越しいただけたらと思います。

しっかりと説明し、納得いただいた上で治療をスタートするようにしておりますので、ご安心ください。

矯正装置の洗浄方法

今回は、矯正装置の洗浄方法についてお話していきたいと思います。

 

矯正治療を始められたすぐは患者さんの意識も高く、

ブラッシングについての指導もしっかりと守っていただいている方がほとんどなのですが、時間が経つにつれて少しずつブラッシングの精度も落ちていく傾向にあります。

 

そこで、今回のテーマが丁寧なブラッシングと口腔ケアの重要性について再認識頂けることになれば幸いです。

 

 

■ブラケット矯正装置

 

基本的にブラケットは取り外しが出来ないため、歯ブラシやタフトなどで磨いていただくことになります。

ヘッドの小さい歯ブラシでいつもより細かく磨いていただき、さらに磨きにくいところはタフトやフロスを使用していただくのも有効です。また、フッ素ジェルや薬用マウスウォッシュなどを使用していただくのも虫歯予防には効果的だと思います。

 

■リテーナー装置

 

矯正治療で動的矯正治療の期間が終了し、ブラケットを撤去した後に後戻りを防ぐために装着して頂く装置です。

リテーナーにはフィックス(固定式)と取り外し式に大きく分けられます。

また、取り外し式のリテーナーの中でも大きく2タイプに分けられます。ホーレータイプ・ベッグタイプというものとクリアリテーナー(マウスピース)タイプがあります。

 

まず固定式のリテーナーは、上に書いたブラケット矯正装置の様に歯の裏側に固定されているため、しっかりとブラッシングなどのメンテナンスをしていただく必要があります。

次にホーレータイプ・ベッグタイプといったリテーナーは歯の表面をワイヤーが通り、それをレジンなどで固定している装置です。

専用の洗浄剤(入れ歯用洗浄剤も含む)を使用していただいたり、柔らかい歯ブラシで優しく磨くなどの洗浄をお願いしています。

あまり強くこすってしまうとリテーナーに傷がつき、雑菌が繁殖しやすくなってしまいますのでご注意ください。

クリアリテーナータイプは、マウスピースの形状をしており、透明で審美性が良いのが特徴です。ただ歯を覆っている形状なのでその分しっかりと洗浄していただく必要があります。ホーレータイプやベッグタイプの洗い方と同じですが、専用の洗浄剤を定期的に使用していただくことをお勧めします。

これは、マウスピース型矯正装置についても同じ事が言えるかと思います。

 

 

矯正治療ではいつも以上にブラッシングや装置の洗浄に注意していただく必要があります。私たちも、患者さんの来院時にはしっかりとメンテナンスが出来ているか確認しますが、ご自宅での管理は患者さんにお任せするしかありません。

面倒くさいと思う時もあるかと思いますが、グッと自分を奮い立たせて、一緒に満足のいく矯正治療に出来るよう頑張っていきましょう。