セラミック矯正について:「ひらの矯正歯科」ブログ

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セラミック矯正について

最近、TVのCMで「セラミック矯正」を観たという問い合わせを受けることがあります。

 

今日はセラミック矯正と矯正治療との違いについて少し書いてみようと思います。

 

 

■セラミック矯正とは

 

最近審美歯科や美容外科の分野で登場した独自の治療のことで、

本来の正式な医療単語(医療用語)ではありません。

 

治療期間が短いという謳い文句ですが、

これまでの歯科矯正治療とは全く違うものです。

 

セラミック矯正とは、歯を抜いたり削ったりしてから、

セラミックの被せものをかぶせて治療するというやり方です。

 

■セラミック矯正のメリット

 

期間が短い。

 

■セラミック矯正で気を付けなくてはいけないこと

 

抜歯したり、削ったりして歯に被せものをかぶせるだけなので、

確かに治療している期間は短いかもしれませんが、

噛み合わせを含む根本解決になっていないということが

歯科業界でも少し問題になっているのが現状です。

 

また健康な歯であっても削るのは神経も含めて

ほとんどの部分を取り除かれてしまうので、

歯の寿命はどうしても短くなってしまいます。

 

あくまでその時の見た目だけの改善にとどまっていて、

長期の歯並びを維持することが難しいことが懸念されています。

 

■矯正治療との大きな違い

 

・原因解決

不正咬合には必ず原因があります。

舌癖や噛み癖、骨の成長の問題など患者さん毎に違います。

矯正治療はこの原因を解決していくことで

後戻りリスクを下げて綺麗な歯並びと噛み合わせを

維持できるようになります。

 

・見た目だけでない治療

矯正治療は顎関節、28本すべての歯、

さらには歯茎の中に埋まっている歯根も

検査、診断したうえで治療していきます。

歯根の向きもそろえていくことは、

長く正常な噛み合わせを維持することにもつながります。

 

・健康維持

矯正治療でも抜歯することはありますが、

あくまで長く健康的な歯と噛み合わせ、

歯列を維持するための選択になります。

健康な自分の歯を残す点においてはセラミック矯正とは根本から違います。

 

 

他にも挙げたらきりがありませんが、

一番の違いは治療の目的が違うということかもしれません。

その時の見た目だけにフォーカスした治療と、

噛み合わせ全体から解決し、

さらに綺麗にした歯並びを長く維持していくという治療の違いになります。

 

結婚式の前にちょっと治したいなど、

簡単な見た目の改善を求める患者さんの気持ちもわかります。

ただ、一度削った歯を元に戻すことは決してできません。

そのことを考慮して検討されるのが良いと思います。