マスクと歯並びの関係:「ひらの矯正歯科」ブログ

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マスクと歯並びの関係

マスクをしているうちに矯正治療を開始する方が増えてきているというお話もありますが、逆にマスクをしていると歯並びが悪くなるという話を目にしました。

 

これだけ新型コロナウイルスが広がり、ワクチン開発のニュースも気になる所ですが、安心してマスクをしないで生活をするのは少し先になりそうですね。そう考えると、もしマスクをすることによって歯並びが悪くなるということが本当だと、少し怖い感じがします。

 

 

色々調べてみましたが、マスクを着用することで歯並びが悪くなるというエビデンスは見つけることが出来ませんでした。ただ、歯並びが悪くなる可能性があることが二つ考えられます。今日はその二つと対策について書いてみようと思います。

 

 

  • 口呼吸による問題

 

マスクをしている皆さんは鼻呼吸をしていますでしょうか?座っているときやお仕事中には鼻呼吸でも、意外にマスクをして移動しているときなどは口呼吸になっている方も多いのではないでしょうか?

 

口呼吸が習慣化されると、本来上顎にくっついている舌が下がってしまい、口腔内の舌と頬粘膜とのバランスが崩れて歯並びが悪化する可能性が出てきます。

 

  • 表情筋を使わなくなる問題

 

もう一つ気になるのが、マスクを着用することにより表情筋を動かさなくなってきているということです。大きく笑ったり、今まで以上に表情を動かさなくなってきている人も多いかと思います。歯並びは、筋肉の影響を多大に受けてバランスを保っている為、表情を動かすための顔の筋肉を使わなくなることにより、バランスが崩れて不正咬合につながる可能性はゼロではありません。

 

 

では、マスクを着用し続けることによって、必ず歯並びが悪くなるのかというと勿論そうではありませんし、ある程度患者さんご自身で上に書いたリスクを下げることが出来ます。まず口呼吸に関しては、この記事を読んでいる人はその時点で口呼吸している自分自身に気づきますので、ふと思い出した時に口呼吸をやめて鼻呼吸の意識をするだけでだいぶ違ってきます。二つ目の顔の筋肉ですが、ご自宅に帰った時に口を大きく開けたり、大きく「い」の形をしてみたり、鏡の前で一日動かさなかった顔の筋肉を動かしてみてください。

 

 

今回書いたことは、実はマスクをしている今だけのお話ではなく、基本的に歯並びは口腔内とその周りの筋肉によってバランスがとられているというお話です。これまでも舌癖や口呼吸のことについて書いたことがありますが、患者さんご自身である程度防げる問題でもありますので、ぜひ意識してみて頂ければと思います。