ほうれい線と矯正治療:「ひらの矯正歯科」ブログ

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ほうれい線と矯正治療

今回は、ほうれい線と矯正治療の関係についてお話していきたいと思います。

 

女性の患者さんからたまに、口元が前に出ているため、ほうれい線が気になるので何とかならないかというご相談を受けることがあります。

そもそもほうれい線とは、顔の小鼻の脇から口の端までに見られ、表情を変えたときなどに両側に伸びる長い溝というと分かりやすいのではないでしょうか。

ほうれい線というと大きなシワと捉えられがちですが、厳密に言うとシワではなく、顔の筋肉の境目そのものを指しています。

ではこのほうれい線が見えやすくなってしまう原因は何なのでしょうか。

 

 

・上顎前突(出っ歯)

 

先程お悩み相談で来られる方がいると書いた様に、上顎前突(出っ歯)の場合、口元が前の方に突出しているのが特徴で、頰骨(きょうこつ)の部分と比較して、歯の部分だけが前方へと突出します。そのため、上顎前突の人は、頰との境界線が目立ちやすくなり、ほうれい線が目立ってしまうという可能性があります。

また、上顎前突で歯が唇からはみ出して見えてしまうケースでは、前歯を隠そうと無理に上唇をかぶせるようなクセが出てしまうことがあります。

この様に日常的に鼻の下をのばす仕草をしているので、肌は伸縮を繰り返し、ほうれい線が目立ちやすくなってしまいます。

 

・口腔周囲筋の筋力低下

 

口腔周囲筋(お口の周りの筋肉)が弱い方は、口をしっかりと閉じることが出来ず、口呼吸を繰り返していることが多いです。そうすると歯が舌で押される力を唇で受け止まることが出来ないので上顎前突の症状が出てくることがあります。

上でも書いた様に、上顎前突だとほうれい線が目立ちやすくなるという事と併せて、口腔周囲筋が衰えてしまうと口周りのたるみにも繋がってしまい、よりほうれい線が目立ちやすくなります。

 

・栄養バランスの偏り

 

叢生(デコボコ、乱ぐい歯)や咬み合わせが悪い患者さんでは、食事の際にしっかりと食べ物を噛み砕くという能力が少し低下している可能性があります。

食べ物を細かく噛み砕けないという事は消化吸収にも悪影響を及ぼし、栄養バランスに偏りが生じてしまうこともあります。

栄養バランスが偏ると、肌の張りや弾力が失われやすくなりますので、ほうれい線や小ジワなどが目立ちやすくなる可能性があります。

 

 

この様に、ほうれい線と言っても様々な要因があり、それらがいくつも絡み合って目立ちやすくなってしまいます。

そのため、矯正治療を行えばほうれい線が目立たなくなるという保証は出来ませんが、可能性として現状より目立ちにくくなることはあります。

 

また、綺麗な歯並び・口元はとてもいい笑顔を手に入れることにも繋がってきますので、ほうれい線に限らず、お口のことでコンプレックスをお持ちの方は一度相談に来ていただくことをお勧めいたします。

現在の状況をしっかりと確認し、どの様な治療・可能性があるのかについてしっかり説明しますので、納得いく場合は治療を検討していただけたらと思います。