シニア世代の矯正治療について:「ひらの矯正歯科」ブログ

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シニア世代の矯正治療について

今回は、シニア世代の矯正治療について、メリット・デメリットなどを中心にお話していきたいと思います。

矯正治療は少し前までお子さんが受ける治療という印象が強かったのではないかと思いますが、近年では20歳以上の成人が矯正治療を受ける割合が増えてきています。
その中でも最近何件か相談を受けた、シニア世代に矯正治療についてどの様なメリットがあるのかを説明していきます。

・口元の若返り

年齢を重ねると、口周りの筋肉の衰えなどで少しずつ唇や口角が下がってきます。そうすると、今まであまり見えていなかった下顎の歯が見えやすくなってくるので、叢生(デコボコ、乱ぐい歯)や下顎前突(受け口、しゃくれ)があるとそこが目立ってくるようになります。そのため歯列を綺麗に整えてあげるという事は口元が若く見える要因になります。
また、咬み合わせが悪いまま放置してしまうと、顎の筋肉にも悪影響を及ぼします。
片方の歯ばかりで噛んでいたり、咬みにくい部位などがあるとそこをカバーするように他で噛む癖がついてしまうため、筋肉のバランスが崩れてしまいます。
筋肉が弱ってくると口元全体が下がってしまうため、少し老けた印象を与えてしまう可能性もあります。

・消化による健康維持

咬み合わせが悪いと食事を摂る際に、しっかりと噛み砕かずに飲み込む癖がついてしまいます。そうすると上手く食べ物を消化することが出来なかったり、頑張って消化しようとする胃腸に負担をかけてしまうことになります。
さらに人によっては咬みにくいからと柔らかいものばかりを好んで食べるようになり、上にも書いた様に口周りの筋肉の衰えにも繋がってしまいます。
しっかり咬み合わせの整った歯で食事を摂るということは、健康に過ごすことに繋がっています。

では次にデメリットについても説明していきたいと思います。

・治療期間が長くなる可能性がある

矯正治療は、矯正装置によって歯に少しずつ力を掛けていき、力が掛かっている側の歯槽骨を吸収(骨吸収)し、反対側の骨を再生する(骨再生)という仕組みを利用して動かしていきます。年齢を重ねると新陳代謝が低下し、この骨吸収と骨再生のスピードが遅くなるため歯の移動に時間がかかってしまいます。

・慣れるのに時間がかかる

これは個人差がありますが、比較的子供よりもシニア世代の方が矯正装置の違和感に慣れるのに時間がかかると言われています。
食事やブラッシングの方法も長年行ってきた方法と少し変えていただく必要があるため、ギャップが大きいのかもしれません。

この様に、シニア世代の矯正治療のメリット・デメリットの代表的なところを説明してきました。ただ、どの世代の治療に関してもメリット・デメリットは存在しますので、デメリットがあるからやめておこうという考えではなく、治療をすることによってご本人のメリットとデメリットのどちらが大きく影響するのかという事で考えてみてもらえるといいのではないでしょうか。
もう少し詳しく話を聞いていたいという場合、いつでも遠慮なくご相談に来ていただけたらと思います。