前歯の部分矯正とは?:「ひらの矯正歯科」ブログ

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前歯の部分矯正とは?

今回は、前歯の部分矯正についてお話していきたいと思います。

 

コロナ禍でマスク生活が当たり前になっている中、今のうちに矯正治療をしてしまいたいという要望を受けることも増えています。

そんな中で、「矯正治療に掛かる費用が安い」「治療期間が短くなる」という口コミなどを見て、部分矯正を希望して来られる方も居ます。

ですが、部分矯正は全ての方が出来るわけではないので、どの様な方が適応可能なのかについて詳しく紹介します。

 

 

・軽度な叢生

 

前歯部に少しだけ叢生(デコボコ、乱ぐい歯)があるだけという方は適応できることが多いです。

また、少しだけ前歯部に隙間がある、いわゆるすきっ歯の方や、1歯だけ歯がねじれて生えているケースなども治療できることもあります。

ただ、八重歯など歯が歯列から大きくはみ出していたり、隣り合う歯の重なりが大きい場合は治療できないこともあります。

 

・軽度な上顎前突

 

前歯の位置は悪くないが、歯が外に傾いていることによって上顎前突(出っ歯)になっているというケースは部分矯正で治せることがあります。

骨格が前に出ていたり、上顎の歯列全体が前方に突出しているケースは部分矯正で治療することはお勧めしません。

 

・軽度な下顎前突

 

上に書いた軽度な上顎前突と反対に、位置は悪くないが歯の傾きだけで下顎前突(受け口、しゃくれ、反対咬合)になっているという方は部分矯正の適応が出来ることがあります。

ただ、下顎前突は骨格性の症例であることが多いので、かなり稀なケースだという事はご理解ください。

 

・矯正治療後の後戻り

 

上とも重なることがありますが、矯正治療を受けた後、後戻りで少しだけ叢生などが出てしまっているというケースも適応できることがあります。

 

 

この様に、部分矯正で治療ができるケースは軽度な症例というのが前提になってしまいます。

というのも、部分矯正で並べるだけであればどの様な症例でも可能なのですが、臼歯部がしっかりと噛み合わさっていないと咀嚼などで力が掛かって徐々に歯列が乱れてくることに繋がります。

また、一見並んだように見えても上下の前歯が咬み合わず、食べ物を噛み切れないという事も起こりえます。

 

部分矯正の可否はしっかりと歯列全体の診査・診断をして判断してみないと分かりません。ただ治療可能であれば費用や治療期間などメリットも確かにありますので、気になっている方などは一度相談に来ていただけたらと思います。