ひらの矯正歯科|横浜市瀬谷区の矯正歯科 ブログ

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診療時間 / 10:00~12:00・14:00~19:00
休診日 / 月曜・木曜・日曜(第2・第4)・祝日

何歳まで矯正治療を受けられますか?

横浜ひらの矯正歯科では子供の矯正患者さんが多くいらっしゃいます。

また同時に裏側矯正(舌側矯正)も多く経験してきていることから
大人の患者さんも来られます。

子供の矯正は抜歯の可能性を下げることが出来るというメリットもありますが、
いったい何歳まで矯正治療を受けることが出来るのでしょうか?

答えからいうと歯を支える組織(歯茎、顎の骨)がしっかり
していれば、「年齢的な制限はない」となります。
というのも、歯の動きから考えると説明できます。

矯正治療は、歯に矯正装置(ブラケット、ワイヤー)を付けることで
弱い力を持続的に加えます。
力を加えることで歯茎の中の歯根部分が歯槽骨にぶつからないように
免疫細胞が活動を開始します。
ぶつかりそうになる方の骨は破骨細胞という細胞が
歯の周りの骨を「吸収」します。
そして反対側の方で骨芽細胞という細胞が
歯の周りの骨を「再生」=新しく生み出します。
このように硬い骨の中を、歯の周りの骨の「吸収」と「再生」が繰り返されることにより、
歯が動いていくのが歯列矯正治療の仕組みです。

矯正治療の年齢制限がないというのは、
この吸収と再生が機能している限りは
基本的に歯を動かすことが出来るという意味です。
また吸収と再生の場である歯の周りの骨がしっかりしている
ことが大事となります。

子供と比べて大人の場合は代謝が落ちていたりするので、
再生のスピードに時間がかかることもありますが、
中には60代70代の患者さんもいらっしゃいます。

逆に矯正治療が出来ない場合というのは、
この歯槽骨に問題がある場合、あるいは歯周病が進行状態にある場合などです。

ただ歯周病と歯並びの関係もある通り、
日々のブラッシングで歯の健康状態を保つことは
とても大きな意味がありますので、
丁寧に口腔内のケアをしていきたいものです。
歯並びが悪いと歯磨きが難しくなり、
結果、歯周病や虫歯になり易く
歯を失ってしまう原因にもなってしまいます。

歯茎の状態が心配な方は、まずはかかりつけ歯科医院にて
歯周病のチェックを受けて頂き、
歯周病の治療の必要性の有無を判定して頂き、
治療の必要があれば、歯周病の処置を行って頂くことが優先となります。

ただし一度よくなった歯周病も、その後の歯ブラシが難しいと
「歯周病が治る」→「ブラッシング不足による歯周病再発」という
負のスパイラルにはまりかねません。

よって歯並びが歯周病に成り易い要因の一つである方は、
歯周病処置後に矯正治療をお薦め致します。

綺麗な歯並びで健康な歯列を維持することが矯正歯科の役割であります。
そして、歯を支える組織が健康であれば、いつの年齢でも矯正治療を受けることが
出来るのです。

ひらの矯正歯科

歯並び自己診断:その1

今回はご自身で出来る歯並びの自己チェックについてご紹介したいと思います。

以前「正しい歯並び」のポイントを書いたことがありますが、
正面からの歯並び自己診断のポイントを少しご紹介できればと思います。

本来 矯正治療専門医院では、上下左右様々な角度から、
また骨の状態など見えない部分も含めて診断していくので、
あくまで参考の一つとして捉えていただければと思います。
また、出っ歯や受け口と誰でも見ただけでわかる症状であっても、
見た目以外の部分に不正咬合の原因があることが多々ありますので、
気になることがある場合は、自己判断のみに頼らず
矯正専門医院へ相談に行かれることをお勧めいたします。

① 正中線(せいちゅうせん)
正面からのチェック一つ目は、正中線というものです。
一番前の歯二本の間の部分を正中といいます。
この正中は上の歯と下の歯それぞれありますので、
上下の正中が大きくずれていないかどうかというのを
自分でチェックすることが出来ます。
正中線が上下で大きくずれている場合は
上あご、あるいは下あごが左右方向にずれている可能性があります。

注)人の体は完全に左右対称な個所はありません。
お顔を鏡で半分写した時に本来の自分の顔と異なる様に
歯の大きさも同様なことが言えます。

例えば同じ前歯であっても右と左とでは、
若干の大きさの差があります。
その大きさや形の差によって咬み合わせは良くても
物理的に上下の正中線が完全に一致しないケースがあってもおかしくありません。
しかし上下の正中線が前述とは違いかなり大きくずれていると
治療対象の可能性がありますが、あくまでも完全に一致していなくはいけないと
いうことではありません。

② 叢生(そうせい・デコボコ)
叢生も正中線と同じく一目で正面からわかるものです。
叢生とは簡単に言うと凸凹のことですが、
八重歯のように飛び出しているという場合もあれば、
捻転(ねんてん)といってねじれているものを見つけることもできます。
子供の歯列を確認する場合は、その後の成長を予測しての
矯正治療開始のタイミングを見ることが必要になってきます。

③ 頤(おとがい)
あまり聞きなれないかもしれませんが、
顎の先端部分のことを頤(おとがい)といいます。
頤自体が左右どちらかにずれているというのを確認することが出来ます。

④ 歯の本数
次にご自身でチェックできるのが歯の本数です。
基本的に永久歯の場合は左右上下それぞれ7本ずつの合計28本あります。
親知らずを含めると32本になります。

欠損歯というのを小学校の歯科検診で耳にすることもあるかもしれませんが、
欠損というのは生まれつき足りない歯を指します。
① の正中線とありますが、中には前歯が一本欠損で、
正中線が揃っていないのが正常という場合もあります。

いかがでしたでしょうか。

受け口や出っ歯などすぐにわかるものだけでなく、
少し意識してみるだけでチェックポイントが
いくつかあることがお分かりいただけたかと思います。

また、子供の歯並びを確認する際にも参考になると思いますが、
乳歯なのか、永久歯なのかによっても少し変わってくる部分があります。
少しでも気になることがある場合は矯正治療専門医に
ぜひ相談してみていただければと思います。

ひらの矯正歯科

ブラックトライアングル

ブラックトライアングルという言葉を聞いたことがあますか?
今回は矯正治療を受けられた患者さんがよく心配される
ブラックトライアングルについて書いてみます。

ブラックトライアングルとは、歯と歯の間に出来る三角形の隙間のことで、
よく上下の前歯の歯と歯茎の間に逆三角形の黒い影のように見える隙間を指します。

このブラックトライアングルの多くは、
永久歯列である大人の患者さんに見られる現象で、
歯がきれいに並んだのに歯の根元に
隙間が出てきてしまうというものです。

ブラックトライアングルは、「歯のもともとの形」、
「初診時の歯茎の腫れ具合」、「歯を支えている骨の量」によって、
その表れやすさが決まります。

人間の歯は、もともと真四角ではなく、逆三角形をしております。
よって逆三角形を綺麗に整列させると、
物理的に自然と歯の上の部分(三角形の底辺)は、くっつきますが
歯茎寄り(三角形の頂点)に隙間として見えることがあります。

人により歯の形は異なるので、この逆三角形の度合いが少なく
歯の形態が四角形に近い場合、
歯の上の部分も歯の下の歯茎寄りの部分も隣の歯と接近し易くなるため、
この場合、ブラックトライアングルは出来にくくなります。

また、もともと歯茎が腫れているという場合は、
もともとブラックトライアングルの部分に腫れた
歯茎が入っており矯正治療後に歯磨きがしやすくなることによって
歯茎が引き締まることにより本来あったブラックトライアングルが
表れてくる可能性もあります。

また、矯正治療をしていない方でも歯列が綺麗な方でも、
もともとブラックトライアングルが出来ている方も
多くいらっしゃいますので、ブラックトライアングル自体は
特別悪いものではありません。

もともとの歯の形態に大きく左右されますので、
「この治療方法をすればブラックトライアングルは絶対に出来ない!!」
という矯正治療の方法はありません。

しかし見た目の問題で歯列矯正を受けた場合は
気になってしまうのも理解できます。

10代、20代で矯正治療を終えたときは
特にブラックトライアングルが出ていなかったのに、
30代、40代になるにつれて歯茎が後退し、
加齢変化によって少しずつブラックトライアングルが進行する場合もあります。
逆三角形は、下の方が頂点に近づき細くなるからです。

このブラックトライアングルを放っておいても
健康上問題があるわけではありません。
どうしても気になる場合は歯と歯の間を削って、逆三角形をなるべく
四角形に近づけることにより隙間は、ある程度、減らすこともできます。

また、前述しました様に逆三角形は、下の方が頂点に近づき細くなるので
そのため日々のブラッシングで歯茎の状態を健康に保ち歯槽膿漏
によって歯茎の後退を防ぐことも、とても大切となります。

矯正治療は、出っ歯、受け口など
わかりやすい症状を単に治すという視点だけでなく、
歯茎の状態なども含めた診断をしたうえで
矯正治療を開始することもとても大切になります。

ひらの矯正歯科

臨時診療のお知らせ~2015年5月~

毎日、暑くなってきましたね。
最高気温は、横浜で25度とのことです。
まさに夏の様ですね。

さて明日からGWのスタートです。
当院は、5月3日(日)は、祝日ですが、通常通り診療いたします。

5月4日(月)~7日(木)まで休診とさせて頂きます。

この期間の装置の不具合などは、
横浜市歯科保険医療センター(休日急患診療所):045-201-7737
までご連絡お願い致します。

上記診療所にて緊急対応して頂き、5月8日(金)以降に当院にて
装置の着けなおしをさせて頂きます。

ご不便をおかけいたしますがよろしくお願い致します。

ひらの矯正歯科

8020運動から予防としての矯正治療を考える。

 以前8020運動の紹介をしましたが、
最近では見た目のための矯正治療だけでなく、
予防歯科の観点から矯正治療をされる方が増えてきているようです。

そもそも8020運動というのは、
80歳までに20本以上自分の歯を残そうという運動です。

1989年に歯科医師会と厚生労働省が提唱し始めたものです。

本来親知らずを数えないとすると成人では28本の歯があります。

いろいろな調査があったようですが、
28本のうち、20本以下になると食事に支障が出てきたり、
食事を楽しむことが難しくなるようです。

びっくりすることに、この運動が始まった当初は、
8020運動達成者は8.2%しかいなかったそうです。

80歳以上の対象者を調査すると、平均残存歯数が4.5本です。
4.5本しか歯が残っていないとなると、
自分の歯でものを噛む、食べるということはほぼ出来ない状況です。

しかし、去年の厚生労働省による歯科疾患実態調査では、
38.3%まで上がったというデータが出ていました。
自分の歯を残そうとする意識がだいぶ広がってきた結果ですね・

東京医科歯科大学の研究では8020運動の達成者を対象に調査したところ、
著しい不正咬合がほぼ見られなかった
という発表もあります。

また、8020運動の達成者の中に「受け口」、「反対咬合」の方が
一人もいなかったという報告もあります。

ブラッシング指導や、歯磨きの質が上がってきていることも
大きな要因だと思いますが、
達成者の中に不正咬合がほぼいないということから、
歯並び、噛み合わせも8020運動達成に大きくかかわっていることがわかります。

確かにいくら歯磨き粉が進化して、
ブラッシング技術が上がったとしても、
不正咬合で歯ブラシ自体が届かない場合などは
虫歯や歯周病につながってしまいます。

長く自分の歯と付き合い、おいしく食事を続けるためにも、
8020運動は一つの目標になりますし、
そのために歯列矯正をする価値というのも認知されてきています。
審美面だけではなく、健康面はそれ以上に
とても大切なポイントとなります。
これからも情報を発信していければと思います。

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